設計者の想い

株式会社生活情報新聞社 新発田編集室の月岡様が、シラサワトータルプロデューサーの藤田に設計者としての想いをインタビューしました。

月岡:藤田さんが設計、建築というものに携わるきっかけになったものはありますか?

藤田:自分で言うのも何なんですが、小さい頃から絵が得意で、賞をたくさん獲っていまして、中学校に入る事には、その特技を活かせる職業に就きたいなと漠然と思っていました。
そんな時、中学校の技術家庭の先生だったと思いますが、建築の設計図というのは、絵をかいて画用紙くらいの大きさで何万もする値段なんだ。と話していまして。
私は、あ、これだ。絵をかいて確実にお金がもらえる職業!!ということで建築を目指したわけです。のちに、私の母から聞いた話によると、幼稚園の頃、毎日近所の建築現場に行って、耳に鉛筆を挟めて、大工さんのマネしながら、ずっと現場の前にいた様で、なにか必然的に建築というものにひきつけられていたんでしょうね。

月岡:経歴も教えていただけますか?

藤田:高校卒業後、いち早く建築というものに関わりたいという気持ちから大学ではなく専門学校の中央工学校に進学しました。卒業後、東京の小さな個人設計事務所に就職したのですが、住み込みの修行のような生活で、半年も経たず身体を壊してしまいました(笑)
その後、村上に帰ってきて、建設会社で現場監督見習いを1年勤めましたが、設計をやりたい気持ちが強く、縁あって、遠山設計㈱さんで5年間、㈱加藤組さんで8年間お世話になりました。加藤組さんでは、建築家の田中敏溥さんや水澤悟さんと協働することが多く、家造ブランド立ち上げにも関わらせていただき、とても充実した期間でありました。多くの職場、たくさんの人達との関りが、今の設計の原点となっている気がします。

月岡:藤田さんのスタイルはそうしてできたんでしょうね。もう少し詳しく教えてください。

藤田:そうですね・・・・。
若かりし頃に遠山設計の当時の社長言われた同じ言葉を、5~6年後に水澤悟さんからも言われたことがありました。
その時は、今までになく言葉が心に響いてきて、このままじゃ、ダメだと心底思えましたよね。若い時に1度言われて響けば、2度同じことは言われなかったんでしょうね(汗)

月岡:その言葉って何ですか?気になりますね。

藤田:「設計図は、絵じゃないんだよ。職人たちに伝わらなきゃダメなんだよ。」って。
リアルに描く=(イコール)わかりやすいのかな?と思っていましたので、この言葉をおふたりに言われてから、伝わる図面を描くのが仕事だと改心し、設計するようになりましたね。それからの仕事は、ひたすら職人たちと意見を交わし、職人達とより良い図面を描くことにしました。それが、一棟一棟が本気。すべてに全力を尽くすスタイルになっていったのかなぁ、と感じます。

月岡:藤田さんが設計するにあたり、気を付けている事はありますか?

藤田:住まい手の各々の居場所をつくる事と、居心地良くみんなが集まれる空間を1箇所はつくるようには心掛けています。それは、自然光や風の流れ、人の動線や素材などあらゆることを考え、家族がほっとする場所・くつろげる場所・のんびりできる場所でなければいけません。
プランを考える時は、まず2Dで(平面的に)考えて手を動かしながら、同時に3Dで(立体的に)想像しながら、図面化してきます。詳細までじっくり煮詰めることはせず、いくつか別の視点で考えながら、とにかく1プランを完成させます。1つのプランをベースに、要望に近づけながら、味付けしていきます。

月岡:最近、全館空調を採用されたようですが、どのような経緯ですか?

藤田:はい。プラン力や職人たちの施工力には自信がありましたが、それが伝わりづらく、困っていました。派手だったり、わかりやすく見た目のかっこよさを追求するようなデザインを避けていますし、長く住み続けて飽きない間取りがベストだと思っていましたので。
競合他社で家をつくってしまったお客様が、「違う家に住んでみて藤田さんのいうことがようやくわかった」っていう方もいらっしゃいます(泣)
そこで感じたのは、「ココの会社といったらコレ!!」というようなわかりやすい商品が欲しいという事だったんです。
また、私の間取りは、できるだけ建具で部屋を区切らないよう、空間的な広がりを心掛けて設計していますので、家まるごとが空調できる環境が、自分の設計手法とマッチしたと思います。 さらに、Z空調を採用することで、暖房しながら、冷房しながら換気もでき、常に新鮮な空気が室内を包んでいるという事にもなります。今の「新しい生活様式」にピッタリの商品ですね。

月岡:今後の取り組みは?

藤田:新生活様式を取りいれ、外部と室内空間を明確に区分したり、室内をより清潔に保てるアイディアも加えたいと考えています。これまでの考えは大きく変わりませんが、人と自然の繋がりや内と外の繋がりに加え、人と人との距離感、特に離れ方が重要になってくると思います。
また、生活様式が変化した今、在宅時間を充実させるような、空間づくりも大切にしたいと考えています。今までの長く住まうにあたり飽きの来ない家に、家にいながらも、少しの非日常・ちょっとした特別感に浸れる空間を作ってあげたいですね。

月岡:それがDramatic Style(ドラマティック スタイル)ですか?

藤田:そうですね。やはり住宅っていうと、365日派手な内装や色では飽きるかもしれないし、長年住まうことを考えると流行りを追うわけにもいきません。「少し」っていうのがポイントで、毎日リゾートホテルのような派手さはないけど、少しの非日常的な心躍るような贅沢な空間をふっとした瞬間に感じていただきたいのです。在宅時間が多くなるからこそ、自分だけのドラマティックな空間を少し取り入れるのです。
そうすることでストレスから解放されて、豊かな気持ちや幸せな気持ちになれるのだと思います。

月岡:これからのKIZUKIYAの取組みも楽しみですね。本日は大変ありがとうございました。